区分所有法と専有部分・共用部分

1.区分所有法制定の経緯

分譲マンションを購入した場合、適用されることになるのが「建物の区分所有等に関する法律」(区分所有法・マンション法)です。民法の原則は、一つの物に一つの所有権が成立する「一物一権主義」ですので、本来ならば建物の一部分を所有することはできません。しかし、マンションなどの集合住宅が広まるにつれて、建物の一部を所有する必要が高まってきました。そこで、昭和37年に成立したのが区分所有法であり、これによって一定の要件を満たす場合には、一棟の建物の一部が他の部分から独立して所有権の対象となることが定められました。

2.専有部分・共用部分

独立して所有権に対象とすることができる部分のことを「専有部分」と呼び、一般的にはマンションの各住戸がこれにあたります。これ以外に、電気・ガス・上下水道・冷暖房等の配線配管設備なども、建物の付属物として専有部分に含まれます。専有部分については、所有権保存登記をすることができます。

これに対し、専有部分以外の建物の部分は「共用部分」となります。共用部分には、法律上当然に共用部分となるもの(区分所有法4条1項、法定共用部分)と管理規約によって共用部分(規約共用部分)となるものがあります。法定共用部分には、エレベータ室や廊下などがあり、規約共用部分は管理人室や集会室が挙げられます。

建物の共用部分または敷地を特定の区分所有者または第三者が排他的に使用する権利のことを「専用使用権」といいます。これは、共用部分の中でも屋上や駐車場、庭の一部分について設定されることが多いものであり、他の区分所有者の使用は認められません。

3.「特別の影響」・「共同の利益に反する行為」

まず、共用部分の変更が、専有部分の使用に「特別の影響」を及ぼすときには、その専有部分の区分所有者の承諾を得なければなりません。特別の影響を及ぼすかどうかは、管理規約の改正の必要性や合理性と、管理規約の改正によってその区分所有者が受ける不利益を比較し、区分所有者の受ける不利益が受忍すべき限度を超える場合には、「特別の影響」があるとされています。共用部分を変更したことによって、特定の区分所有権の専有部分に採光や日照の影響が及んだケースでは、この変更が居室としての使用に大きな障害を生じさせないことから、「特別の影響」にあたらないとした例があります(大阪高判平成4年1月28日判時1428号89頁)。

次に、区分所有者は、建物の保存に有害な行為、その他建物の管理または使用に関し、区分所有者の「共同の利益に反する行為」をしてはならないことになっています(区分所有法6条1項)。たとえば、ベランダで熱帯植物を育てるために温室を設置する行為は、ベランダが緊急時に他の区分所有者が通り抜けるために使われることもあることからすると、他の「区分所有者の共同の利益に反する行為」にあたる可能性が高いと考えられます。

法律相談のメールでのご予約は24時間受付

不動産問題でお悩みの方、不動産問題に力を入れている弁護士にご相談ください。

ご予約専門ダイヤル:0120-778-123(平日:9:00~22:00/土日祝:9:00~19:00)

問い合わせの総合ページはこちら

法律相談のメールでのご予約は24時間受付

当事務所では、弁護士が毎日のように不動産問題の相談に向き合っております。不動産問題でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

ご予約専門ダイヤル:0120-778-123(平日:9:00~22:00/土日祝:9:00~19:00)

フリーダイヤルが繋がらない場合は 03-6263-9944 まで

携帯サイトhttp://www.springs-law.com/m/