不動産管理会社の設立

1.不動産管理会社とは

不動産管理会社とは、オーナーが所有する建物や土地といった不動産の、所有や管理を引き受けるために設立される会社のことを言います。この会社の役員に家族等を就任させて、その報酬という形でオーナーの収入を家族等に分散することで節税することができます。このとき、会社自体に利益を出す必要はありません。

2.種類

(1)管理業務委託方式

不動産の所有はオーナーのままで、その管理を会社に委託する方法です。仕組みとしては、賃借人からの賃貸料の一部を、管理料としてオーナーは不動産管理会社に入れます(管理料はオーナーにとっては経費となります)。会社はこの管理料のすべてを役員報酬としてオーナーの家族等に全額分配して、法人の所得はゼロにする、というものです。手続的に簡便なのがメリットですが、デメリットとしては節税効果が管理料分のみしかないことです。管理料は賃貸料の5~7%が相場とされており、これを超える管理料は税務調査において否認される可能性が高いです。

(2)一括借り上げ方式

オーナーが不動産を管理会社に一括して賃貸し、これを管理会社がさらに賃借人に転貸する方式です。不動産管理会社にとって、賃借人から受け取る賃料オーナーへ支払う賃料との差額が収入となります。この方式に場合には、賃貸料の10~20%程度まで不動産管理会社の収入とできます(これを〔1〕と同じく役員とした家族等に分配します)が、賃借人との契約変更など、事務手続きが煩雑というデメリットもあります。

(3)不動産保有方式

不動産の所有自体を不動産管理会社に移してしまい、会社が賃借人から賃料を得る方式です。この場合、賃料全てが会社の収入とできる(これを〔1〕と同じく役員とした家族等に分配します)ので節税効果は一番高いですが、オーナーから会社に不動産の所有権を移転させるのに大きなコストがかかるというデメリットもあります。

3.リスク

会社を設立した場合、毎年赤字であっても地方税がかかります。またこれに加えて社会保険の加入が義務となっていたり、税理士を雇った場合等の運営コストを上回る節税効果がないと不動産管理会社を設立する意味はありません。

不動産管理会社の設立を考えるのであれば、一度税理士に相談して綿密な計算をすることをお勧めします。

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