賃借人が長い間帰っていなくどこかに行ってしまいました。この人が住んでいた部屋に新しい賃借人を入れてもよいのでしょうか。

賃貸借契約が終了しているのかどうかによって結論が変わります。

(1)賃貸借契約が終了していない場合
賃借人が居なくなっても、賃貸借契約が終了しない限りは賃貸人には賃借人に物件を使用させる義務があることから、勝手に明け渡したと判断して新しい賃借人を入れることはできません。勝手に家財道具などを処分してしまえば損害賠償請求されることになります。
このような場合、賃料の不払い等があれば民事訴訟を提起して契約解除を主張し、法律上の手段をもって賃貸借契約を終了させる必要があります。
ただし、賃借人が黙ったまま家財道具等を運び出して部屋が空っぽになり、何の連絡もなく賃料も払わないような状態が相当期間続いたような場合には、社会常識からみて賃借人自らが賃貸借契約を終了させたものと考えられるので、例外的に新しい賃借人を入れても大丈夫と考えられます。

(2)すでに賃貸借契約が終了している場合
この場合でも、勝手に家財道具等を運び出すことはできません(これを行うと損害賠償請求の対象となりえます)。民事訴訟による明渡しの手段をとることが必要です。
これに対して、「契約終了後に賃借人の残置品を賃貸人は自由に搬出・処分できる」という特約を結んでいた場合はどうなるでしょうか。裁判例によると、この条項は賃借人自ら明け渡した後であれば、賃貸人は残置品を自由に処分できるという意味であり、明渡しの前に賃貸人が自由に処分することを許すものではない、との判断がなされています。これを行ってしまうとやはり損害賠償請求の対象となってしまうことに注意が必要です。
以上をまとめると、賃貸人としては勝手に荷物等を処分することは控え、手間になったとしても民事訴訟による法律上の手段に基づいて明渡しを実現すべきということになります。

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